わしがチェブリンに厳し過ぎるという評価がある。
仕方がない。
わしに報告してくる時は、もっと具体的なのに、その具体的な話を
冷静に語らないまま、アジテーションするから、説得力を失うのだ。
わしが補足していないと、子供に喋らせてるようになる。
情熱が空転しているのだ。
フーテンの寅ならぬ、クーテンのチェブリンだ。
そして妙なことに、空転してるのが可愛いと、人々に思わせて
いるのが新しい芸風だとも言える。
チェブリンは巨大なサービス精神が、人々の前で堂々と空転しているのに、
天然の明るさで押し切ってしまうという、異形のキャラである。
ある意味、わしが描いてきた漫画のキャラにも似ている。
東大通のようでもある。
仕方がないから、今後も時々、舞台に出して、議論の訓練をさせようと思う。
空転のチェブリンだから、次にどんな空転をするかを期待して
待っていてくれ。